厚生労働省が定める先進医療「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」の認定手続きが認められました
先進医療認定施設の認定手続が認められたことにより、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術での
術前術後の診察・検査・薬代が保険適応となります。
また、民間の医療保険で先進医療特約を付帯している方は手術費用が給付される場合があります。詳しくはご加入の保険会社にお問合せください。
術前術後の診察・検査・薬代が保険適応となります。
また、民間の医療保険で先進医療特約を付帯している方は手術費用が給付される場合があります。詳しくはご加入の保険会社にお問合せください。
多焦点眼内レンズ
白内障などの手術では濁った水晶体を取り除き、代わりに「眼内レンズ」と呼ばれる人工のレンズを入れます。
現在ヨーロッパ及びアメリカでは白内障手術を受ける方の5~15%の方が「多焦点眼内レンズ」を選択しています。
このため、手術後にはいわゆる「老眼」になります。
多焦点眼内レンズの場合、遠くと近くにピントが合います。
現在ヨーロッパ及びアメリカでは白内障手術を受ける方の5~15%の方が「多焦点眼内レンズ」を選択しています。



単焦点眼内レンズとの違い
通常の眼内レンズは「単焦点眼内レンズ」と呼ばれ、遠くか近く(あるいは中間)のどこか一箇所にしか焦点が合いません。このため、手術後にはいわゆる「老眼」になります。
多焦点眼内レンズの場合、遠くと近くにピントが合います。
眼内レンズの種類


見え方の違い

単焦点眼内レンズ
※ピントを遠くにした場合
※ピントを遠くにした場合
遠くはよく見えますが、手元はピントが
合いません。多くの場合老眼鏡が必要です。

単焦点眼内レンズ
※ピントを近くにした場合
※ピントを近くにした場合
手元ははっきり見えますが、遠くは
ピントが合いません。

多焦点眼内レンズ
眼鏡をかけなくても遠くはよく見え、
手元の文字も読めます。
多焦点眼内レンズの種類

遠方用のレンズと近方用のレンズを同心円状に切り取り、
それを交互に組み合わせたデザインである。
- 利 点/
- 遠方用は単焦点と同等の見え方が期待できる。

- 問題点/
- 瞳孔径が小さいと近方視がよくない。
ハロー・グレアが回折型より多い。

レンズ全面に同じ高さのステップ高と同じ曲率を有する
回折領域を有する。回折の原理で光の焦点を近方と遠方に分ける
どの瞳孔径でも、近方と遠方に同等の光エネルギーを配分する。
回折領域を有する。回折の原理で光の焦点を近方と遠方に分ける
どの瞳孔径でも、近方と遠方に同等の光エネルギーを配分する。
- 利 点/
- 瞳孔径に関係なく近くが見える。
遠近の2焦点がはっきりしているので、
遠近両用眼鏡を使用していた人には受け入れやすい。

- 問題点/
- 入射光を遠方と近方に配分するため、
コントラスト感度が低下する。
多焦点眼内レンズ手術について知って頂きたいこと
多焦点眼内レンズ挿入手術は自費手術ですが、当院は先進医療認定施設のため
多焦点眼内レンズ挿入手術代金40万円(税抜)、術前・術後の診察は保険診療となります。
(単焦点眼内レンズ挿入手術は健康保険による手術です。)
遠く・近くは眼鏡なしで見えるが、中間距離(楽譜やコンピューター)を見る時に眼鏡をもちいた方が良い場合があります。
なんとなくぼやけているといったコントラスト低下を感じる場合があるかも知れません。
時間とともにそういった感じは改善することが多く、日常生活に支障をきたすことは稀です。
この現象は時間とともに軽快し、昼間の日常生活に支障をきたすことはありませんが、夜間に車の運転時間が長い場合、
職業上夜間の運転が多い場合は、注意が必要となる場合があります。
単焦点レンズ挿入に変更する可能性があります。
誤差と誤差があいまって大きくずれることも稀にあります。
その程度によっては1つの眼鏡を用いて遠く・近くをみて頂くこともあります。
屈折矯正手術で改善する場合は追加手術として行うこともあります。
レーザーにより改善させることができます。
多焦点眼内レンズ挿入手術代金40万円(税抜)、術前・術後の診察は保険診療となります。
(単焦点眼内レンズ挿入手術は健康保険による手術です。)
★多焦点眼内レンズという名前がついていますが、実際には遠・近の二焦点のレンズです。
ですから、まったく眼鏡を使わなくてよいわけではありません。遠く・近くは眼鏡なしで見えるが、中間距離(楽譜やコンピューター)を見る時に眼鏡をもちいた方が良い場合があります。
★見え方に慣れるまで時間がかかる場合があります。
手術後早期から問題なく見える人と、1週間、1か月と時間が経つにつれて見え方がよくなってくる人がいます。
★コントラスト感度の低下を感じることがあります。
手術後に像がはっきり見えない感じがする。なんとなくぼやけているといったコントラスト低下を感じる場合があるかも知れません。
時間とともにそういった感じは改善することが多く、日常生活に支障をきたすことは稀です。
★夜間のグレア・ハローが気になる場合があります。
暗いところで、強い光を眩しく感じるグレアや光の周囲に輪がかかって見えるハローという現象に気づくことがあります。この現象は時間とともに軽快し、昼間の日常生活に支障をきたすことはありませんが、夜間に車の運転時間が長い場合、
職業上夜間の運転が多い場合は、注意が必要となる場合があります。


★手術の状況で、多焦点眼内レンズを挿入しない方がいい場合があります。
手術前に多焦点眼内レンズを挿入する予定でいても、多焦点レンズの中心がずれたり傾くような場合には、単焦点レンズ挿入に変更する可能性があります。
★術後、予定の屈折度数にならなかったり、乱視が残っているために、裸眼視力がでにくいことがあります。
眼内レンズの度数は、術前の検査により決定しますが、その検査には誤差がでます。誤差と誤差があいまって大きくずれることも稀にあります。
その程度によっては1つの眼鏡を用いて遠く・近くをみて頂くこともあります。
屈折矯正手術で改善する場合は追加手術として行うこともあります。
★後発白内障によって視力が低下することがあります。
これは眼内レンズを包んでいる膜が経過とともに濁ってくるためにおこるものです。レーザーにより改善させることができます。